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リビング

家族の場
リビング(居間)に着目するとその使われ方としてまず思い浮かぶのは、大型テレビを前にソファでゴロゴロという姿ですね。家族がみんな集まって映画を見たりゲームをしたりといった場になるかと思います。

客間
もう一つの使われ方としては応接間(客間)としての役割です。最近の住宅からすっかり消え失せてしまった応接室(客間)ですが、その役割は自然とリビングが担っています。週末に親族やお友達を招きおしゃべりをして時を過ごす場です。人を呼ぶ機会の多いご家庭の場合は広めに計画しておきましょう。

この二つの役割のどこに重きを置くかでリビングを独立させるのか、ダイニングと同一空間にするのか悩むことになります。

リビングを独立させた場合、リラックスするための空間とその他を明確に分けることで生活にメリハリをつけることができます。

一方、ダイニングと一体とした場合は家族の居場所をお互いに認識しやすくコミュニケーションが取りやすい空間と言えます。LDKが一つの部屋になっている場合はキッチンで調理をしながらリビングで過ごすお子さんの様子を見ることができます。逆に子供も親の様子がわかるので安心感が得られると思います。お手伝いの機会も増えることでしょう。

近年はサブスク、スマホ、タブレットの進化によりテレビを中心に家族が集まる空間よりも個々で好き好きなエンタメを楽しむ家庭の形も多くなってきています。個々の居場所を作ることを意識した空間にニーズがあるように感じています。ヌックのように狭く囲われた空間はその要求にフィットしたために人気が出てきているのでしょう。リビングは8帖も必要ない、ダイニングキッチンと緩やかにつながる個室があれば良いという時代が来るかもしれないですね。

リビングは家の中では最もパブリックな空間です。プライベートな空間である寝室や子供部屋との関係をどのように位置づけるか、動線をどのようにするのかは家族のあり方を考え方に影響されます。家に入ってすぐにリビングがあれば先に帰っている家族が「おかえりなさい」と一声かけてもらえるでしょう。その一方でリビングに来客がいる場合は気配を消しておきたいという場面もありますね。

玄関→個室もしくはクローゼット。
玄関→リビング→個室もしくはクローゼット。

リビングを通らないと他の部屋へ行けない間取りか、玄関から直接自分の部屋もしくはクローゼットに行ける間取り。どちらを選択するのかで計画を大きく変わります。

家の中でハブの役割を担うのが玄関なのかリビングなのかはたまたダイニングキッチんなのかによってその家の性格が分かれます。毎日の生活の場であるので家族のあり方にも大いに影響があるのではないでしょうか。

あなたは家族とどのような時間を過ごしたいと思いますか?

また、想像されているシチュエーションは毎日の場面なのかそれとも週末のたまにある一時のことでしょうか?

これを考えることで自分が重視する空間の優先順位を決められるのではないかと思います。